10.フィッシュウォッチング

水の中は真っ青な世界が広がっています。
ありとあらゆる種類の青色が、サミーの目の前にあるようです。
サミーはその中を、夢中になって泳いでいきました。
上から降ってくる光も、群れをなして泳いでいく魚も、時間の流れが地上よりゆっくりとしているようで、 穏やかなのです。

ふと後ろを見ると、ジーンがこちらの方に向かって泳いできていました。
手にはカメラをを持って、魚の群れや海星をカメラで撮影しています。
なんだかジーンはいろいろな物を持っているようですね。
それにしても水漏れしないのかな?、とサミーは他ねずみ事ながら少し心配になりました。
でもジーンの事ですから、そのあたりにはぬかりはないのでしょう。

泳いでいるうちに、だんだんサミーは体のまわりに存在する水を感じなくなってきました。
まるで自分が宙に浮いているような気がするのです。
不思議な感覚でした。

-第10回目を振り返る-

いわゆる3DCGで作ったのはサミーとジーンだけで、あとはほとんどPhotoShopでお絵描きしたような記憶があります。熱帯魚のような魚はダイビングの雑誌を買って資料にしました。今のようにネットでなんでも写真が探せる時代ではなく、資料探しも大事な仕事でした。

熱帯魚を1匹描いて、レタッチしながらコピペします。魚はそれでよかったのですが、海の感じを出すのに苦労しました。無限にある「青」のグラデーションや海面の波紋…そのダイビング雑誌を見ながら、海の中を表現するにはどうしたら良いか色々悩みました。

この頃のサミーの画像は幅450、高さが210ピクセル。今ならボタン画像ぐらいの解像度です。そのサイズの画像に対して、マウスでカチカチとお絵描きしていたんだなぁ…と思うと不思議な気持ちになります。

サミーとジーンは海の中を泳いで行きます。よく見るとシュノーケルも水中眼鏡もなし、素潜りだったんですねぇ。二人とも泳ぎが上手です。泳いでいくうちに、サミーは上下の感覚がなくなるような、不思議な気持ちになります。