ラストナイト・イン・ソーホー 21/12/11

なかなか安心して映画館にも行けないが、どうしても「これだけは」という映画はなんとか観に行くようにしている。今年は10本観られるか、というところだろうか。

どうしても観たい映画、ラストナイト・イン・ソーホーを観に行く。開演の30分以上前にサツゲキに到着したのだが、なんとまだ劇場が開いていない。寒空の中待つこととなった。

色彩や音楽がすごく好きな感じの映画であった。おそらく冒頭30分ぐらいまでは近年稀にみる傑作ではないかと。ブライアン・デ・パルマっぽい演出、魅力的な登場人物、60年台のロンドンの描写…すごく惹きつけられる。

ただ、中盤からホラー要素が強まってると、だんだん映画の歯車と僕の心が噛み合わなくなってくる。ホラーなんだけど微妙に怖さがない。怖くなかったのである。ホラー映画の怖さというより、女性が暴力を受けている場面の方が恐ろしいのだ。ホラーの怖さではなく性暴力の恐ろしさになってしまっているような…

結末はすっきりとまとまっている。でも終盤に向けた起承転結の転あたりが、どうにも僕は駄目っだった。でもトータルではすごく好きな映画である。