銀河伝説クルール 22/1/4

今年最初の自宅映画は、銀河伝説クルールである。劇場で観たのは確か1984。それ以来まともに観ていなかったが、Amazonプライムで発見。懐かしく鑑賞する。

銀河と言いながら、スペースオペラではない。舞台は主に陸地である。1984年はSF映画が真っ盛りであったので、こういったタイトルになったのか。しかしこの時期、我々はよりテンポの速いレイダースやスターウォーズを観ているので、その「目」で観ると、かなり展開がもっさりしている感がある。

奪われた姫を取り戻すために、若き王子が旅に出る。仲間は現地調達、途中で出会った面々を従えて話は進む。

「そうそう、こういう話だった」と懐かしく観る。しかし懐かしさ以上の良さがなく、その辺りはロマンシングストーンとは少し違うのであった。

マトリックスあれこれ 21/12/…

マトリックスの新作ができると聞いた時、正直あまり期待感はなかった。予告を観ても何か新しい映像体験ができそうな気はしなかったのである。

僕はブレードランナーに本当に衝撃を受け、いまだにブレードランナーの呪縛から逃れられない人間である。SF映画に対しては特に頑固で厳しい見方をしてしまう。それでもマトリックス1作目は本当に衝撃的だった。確か2年ほど前に再上映に行ったのだが、その時も「今観ても全く色褪せることはない」と思いながら劇場を後にした。

勿論観に行かない選択肢はないので、しばらく観ていなかったリローデッドとレボリューションズをおさらいする。金土で一作ずつ、そして日曜夜にレザレクションズと、3日連続での鑑賞となった。

マトリックスは様々な映像的衝撃があったのだが、主要登場人物の魅力というか、その描き方も素晴らしいと思う。特にトリニティはネオを導きながら惹かれてゆく、その心の揺めきや深い瞳の色合いが美しかった。

レボリューションズのトリニティは、少し疲れたような印象があった。結末も悲しすぎて、僕には少し重たい映画だったと思う。だからレボリューションズはあまり観ていない。

そう思って劇場に行ったのだが、新作はレボリューションズで感じたある種の辛さ、切なさが全て取り戻されるような作品だった。まるで最初から4部作構成であったかのようだ。予告を観てトリニティが登場するのは知っていたが、こんなお話になるなんて。

レザレクションズは映像的な新しさではなく、3作目で果たされなかったネオとトリニティの純愛映画なのではなかろうか。前半のメタ構成から後半、トリニティが目覚めるまで。よくぞこんなお話を考えてくれたものだ。

トリニティが「ネオ!」って叫ぶ場面。本当に素晴らしかった。あの場面、今年一番のプレゼントである。

レッド・ノーティス 21/12/21

前々から観たかったレッドノーティスを観る。Netflixオリジナル作品だが、普通に劇場公開されて然るべきクオリティである。でもこれからはこういう配信の形態がどんどん増えるのだろう。

映画の完成度は高く面白いのだが、どうしても「なんかこう…どこかでお会いしませんでしたか?」というような印象になってしまう。ドウェイン・ジョンソン、ガル・ガドット、ライアン・レイノルズというキャストに意外性がなさ過ぎるのか?

ここ1年ぐらい、サブスクの映画チャネルでライアン・レイノルズを見かけることが多いのだが、そのせいかもしれない。今作のライアン・レイノルズはくだらないジョークを連発する、なかなか本音を見せないタイプの男である。そのキャラクターの造形はさすがにすごいなと思った。台詞一つ一つ、相当練られている印象を受ける。

ケチはつけたが観てハズレの映画ではない。続編できたらきっと観ると思う。でもこういう映画は映画館でポップコーン食べながら観たいものである。

ラストナイト・イン・ソーホー 21/12/11

なかなか安心して映画館にも行けないが、どうしても「これだけは」という映画はなんとか観に行くようにしている。今年は10本観られるか、というところだろうか。

どうしても観たい映画、ラストナイト・イン・ソーホーを観に行く。開演の30分以上前にサツゲキに到着したのだが、なんとまだ劇場が開いていない。寒空の中待つこととなった。

色彩や音楽がすごく好きな感じの映画であった。おそらく冒頭30分ぐらいまでは近年稀にみる傑作ではないかと。ブライアン・デ・パルマっぽい演出、魅力的な登場人物、60年台のロンドンの描写…すごく惹きつけられる。

ただ、中盤からホラー要素が強まってると、だんだん映画の歯車と僕の心が噛み合わなくなってくる。ホラーなんだけど微妙に怖さがない。怖くなかったのである。ホラー映画の怖さというより、女性が暴力を受けている場面の方が恐ろしいのだ。ホラーの怖さではなく性暴力の恐ろしさになってしまっているような…

結末はすっきりとまとまっている。でも終盤に向けた起承転結の転あたりが、どうにも僕は駄目っだった。でもトータルではすごく好きな映画である。

クローバーフィールド・パラドックス 21/12/9

何を観ようか迷った末に辿り着いた映画。迷っている時間が結構長いため、次に観る作品、ちゃんと決めておかねばといつも思う。

地球と宇宙ステーションを舞台にした映画である。こういった宇宙ステーションが出てくる映画って、どうしてもどこかで観たような風合いになってしまうことが多い。機能性・科学的根拠を考えると、どうしても似たような描き方になってしまうのか。

今作は時空のねじれによって、別な時間軸ができるところが肝である。細かい描写はSF映画好きとしては琴線に触れる部分が多い。でも全体を通しては物足りない感じ。

エリザベス・デビッキが登場するのだが、これはテネットよりも前ということになる。

ラストはクローバフィールド系な感じで終わっていた。ちょっと意表をつかれる。帰ってみたら地球はどんでもないことになっていた系エンディングである。

バンデットQ 21/12/4

おそらく劇場公開以来の観賞となる。いくつかの印象的な場面は鮮明に覚えているが、細かいディティールはかなり曖昧である。なんといっても30年前の映画だ。初見のような気持ちで観ることとなった。

いくつかの時代、歴史的な出来事、小人たち、少年…そうだこんな感じだったよと思い出す。時空を超えた泥棒の騒動と、それに巻き込まれた少年のお話なのである。はっきり覚えていたのはアガムメノン王に扮するショーンコネリーである。公開時、ショーン・コネリーはもう007のイメージから完全に脱却できていたように思う。劇場で彼の姿を見られるというのも、当時の楽しみだった。

小人たちは本当に個性的で、何かこう…体にハンディキャップがあるように見えない。体が小さいことが、この映画では単なる個性のように見える。これも映画の魔法なのだろうか。

時空を超えて、神も悪魔もジョークの種になる。こういう映画はあまりお目にかかれない。

ラストのショーン・コネリーのウィンクがキュートであった。

ロマンシング・ストーン 21/12/2

Amazonプライムでロマンシング・ストーンを観る。劇場公開された時観に行って、その後テレビ放映で、もしかしたら観ていたかもしれない。前からウォッチリストに入りっぱなしになっていた。

この映画で印象に残っていたのが、キャスリーン・ターナーの表情の変化だった。物語の冒頭ではいかにも地味で冴えない感じである。それがどうだろう。恋と冒険は女性を美しくする。マイケル・ダグラスと出会って、命懸けの冒険を続けるうちに、どんどん表情が変わってくる。

俳優だから当たり前ではあるが、最初と最後でがらりと顔つきが変わること、これも映画の魔法なのである。同じ時期のインディージョーンズと比べると、やや見せ場の作り込み感は違うが、こちらは文字通り「ロマンシング」が重要なテーマなのではなかろうか。冒険活劇のように見えて、実は大人のためのロマンチックなお伽話である。

キャスリーン・ターナーは現在、すっかりお姿が変わってしまったらしい。この映画のファンとしては、少し複雑な気持ちである。

シンドバッド七回目の航海 21/11/23

何を観ようか迷って、何故かシンドバッドを観る。

イギリスに行った時、映画博物館のようなところでハリーハウゼンの回顧展のような催しがあった。撮影に使用された人形(と言って良いのか)は思っていたより少し大きかった記憶がある。

もう随分昔の映画ではあるが、デジタル合成のなかった時代に「一体これはどうやった撮影したのか?」という驚きがあったり、今観ても純粋に映画として面白いのである。

シンドバッドと骸骨兵士の戦いを観ていると、どういう段取りで合成したのか不思議で仕方がない。

今やこういったジャンルのお話は、映像の世界では残っていても、活字の世界では絶滅寸前なのではないかと思うのだ。ハヤカワ文庫では、まだヒロイックファンタジーというか、剣と魔法の世界を描いた作品はあるようだ。でも僕らが子供の頃読んでいた作品群の雰囲気とは違う。

E・R・バローズの小説を読みたくなった。

レディ・ガイ 21/11/21

公開時に観逃していたレディ・ガイを観る。
シガニー・ウィーバーが出ていることと、大まかなあらすじだけを知っていた。できれば劇場で観たかったのだが、時間が合わなかったのか観ることができなかった作品である。

思っていたよりアクション場面、というかガンファイトの部分は少なかった。シガニー・ウィーバーが扮する、主人公に手術を行った医者の告白、こちらに結構なウェイトがある感じがした。結構語るのね…という感じ。

男性の時のミシェル・ロドリゲス
女性の時の心は男のミシェルロドリゲス

の演じ分けも、この映画のキモである。
映画としてはすごく面白いという作品ではないのだが、シガニー・ウィーバーとミシェルロドリゲスのもつ演技の説得力が、この映画に不思議な魅力を与えている気がする。

日本一の色男 21/11/19

金曜日、時間ができたので「日本一の色男」を観る。

少し前に「日本一のゴマすり男」を観たのだが、「色男」の方が作品としては古いようである。

基本的には同じフォーマットなんである。無責任でC調のサラリーマンが活躍する、ある種の御伽噺である。前作の趣向は「ゴマすり」だったが、今作は「モテ」だ。

植木等演じる「光等(ひかるひとし)」は調子が良くて全然信用ならない感じなのだが、行きあたりばったりの行動が逆に好まれるのか。とにかくモテる。

植木等の歌や踊りは他に類のない独自性があるのでは…と思ったり。

脇役でクレージーキャッツのメンバーも出演していた。週末の夜にのんびり観るには最高の映画であった。